アトピー性口角炎

アトピー口角炎の原因

アトピー=原因不明」と考えている人もいますが、最近はアトピー発症の原因がわかってきています。特に有力視されている原因は「表皮バリア破綻説」です。

人間の皮膚には、「外部からの刺激をシャットアウトする機能(=表皮バリア機能)」が備わっています。表皮のもっとも外側にある角質層では、「細胞間脂質」が肌内部をしっかりと守っています。細胞間脂質は「セラミド」「脂肪酸」「コレステロール」などの総称で、角質細胞の隙間を埋める存在です。

細胞間脂質は「脂質と水分がミルフィーユのように幾重にも束ねられた構造(=ラメラ構造)」を形成して、角質細胞の隙間を埋めています。ラメラ構造は外部刺激をシャットアウトすると同時に、角質層の水分が失われるのを防ぐ構造です。

しかし、角質細胞の内部を満たすと同時に、天然保湿因子(NMF)にもなる物質―フィラグリンが不足すると、角質層の水分量は低下する傾向があります。結果、表皮の水分が失われ、ラメラ構造が破綻するわけです。(歯科用タービン

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いったんラメラ構造が失われれば、表皮バリアは機能不全に陥ります。水分が足りない以上、ラメラ構造を再構築するのも難しく、なかなかバリア機能を再建することもできません。また、角質層のバリア機能が失われると、アレルゲンとなる物質が入りこみやすくなります。本来、アレルゲンをシャットアウトするのは「角質層の表皮バリアが果たすべき役割」だからです。

結果、「バリア機能が失われて乾燥した肌」がたびたびアレルギー反応を起こし、慢性的に炎症を生じるようになります。これが、いわゆる「アトピー性皮膚炎(口角で発生すれば、アトピー口角炎)」です。

アトピー口角炎の治療法

アトピー口角炎の治療は、アトピー性皮膚炎と同じようにおこなわれます。現状、原因を取り除く治療法は確立されていないので、「対症療法で消炎を図り、落ち着くのを待つ」という方針です。(根管長測定器

具体的には、「ステロイド系抗炎症薬」または「タクロリムス軟膏(商品名:プロトピック)」で炎症を鎮めます。軽度の場合には保湿するだけで軽快することもあるので、「白色ワセリン」「ヘパリン類似物質(商品名:ヒルドイド)」などが処方される場合もあるでしょう。